ヘッドロール

前提条件:

3クラブのヘッドロールです。単発でやってもルーチンのちょっとしたアクセントとして使えますし、連続でやれば、非常に面白い見栄えのする技です。

ヘッドロール 1本での練習

まずは、1本のクラブをヘッドロールさせるところからです。まずはムービーをご覧ください。

はじめに持つ位置ですが、私はクラブの中心近くを持っています。普通にハンドルの中心あたりを持ってもヘッドロールはできるようですが、おそらく中心に近い位置を持ったほうが簡単にヘッドロールできるのではないでしょうか。また人差し指を立てた上体で持つとヘッドロールしやすいと思います。ヘッドロールの手の握りの写真

次に、ヘッドロールをする前のクラブを持ってくる位置です。まず上下方向は、クラブの長さにもよりますが、だいたいノブがあごの辺りにきます。また前後方向は顔の真横、耳の真横横といった感じです。イメージとしては、そこの位置から、頭の上をクラブがロールしたときに、クラブの重心(クラブを一本指で支えたときにバランスの取れる位置)が、頭のてっぺんに当たるような位置です。またひじの位置はチンロールと同じように体の正面にあり、手の甲は正面方向を向いています。また、右手でやる場合、クラブは少し右に傾いた状態です。

そこからヘッドロールをしますが、やはりイメージとしては、クラブが頭の上をきちんとくっついたまま転がるようなイメージでクラブを横に押し出し(転がし)ます。このとき、先ほどのクラブの重心が頭のてっぺんにのっかる程度の強さで転がします。あまり強く押し出す必要はありません。きちんとした位置で転がすことができれば、クラブは弱い力できれいに頭の上を転がります。

最後にキャッチですが、手の平を上にしてキャッチします。最初は位置感覚がつかめないため、取り損ねたりしますが、少し練習すればこれはそれほど難しくありません。

ムービーは、前半では左手に持ってそこからヘッドロールの練習、後半では右手から一度カスケードの軌道で投げて、それを左手でキャッチしながらヘッドロールの位置へ持っていき、そこからヘッドロールという練習をしています。ある程度形がつかめてきたら、なるべくこのムービー後半の、ヘッドロールする手とは逆の手からはじめる練習をするといいと思います。

ヘッドロールでは、この1本での練習がかなり重要になってくると思います。とにかくこの一連の動きがスムーズにできるように何度も練習しましょう。この動きだけに2週間はかけていいと思います。

カスケードからヘッドロール

ここからがかなり難しくなってきます。カスケードをしながら1回だけヘッドロールを入れます。

重要なことは、1本での練習を十分にして、すばやく確実にヘッドロールの動きができるようにすることです。その動きを分解すると(右手でヘッドロールをする場合)

  • ①カスケードから右手で"すばやく"1本のクラブを顔の横、ヘッドロールの位置へ"正確に"持ってくる。キャッチする動きを止めずにそのまま顔の横に持ってきます。
  • ②クラブをヘッドロールする。
  • ③右手で、カスケードの軌道で飛んでくる次のクラブをキャッチする。
  • ④ヘッドロールしたクラブを、左手でキャッチしてカスケードに戻る。
となります。

おそらくこのヘッドロールで難しいのは③です。右手でのヘッドロールをすばやく正確にしないと、キャッチが間に合いません。また、このキャッチするクラブを投げる位置も重要です。やはり、ヘッドロールした右手がとりやすいように少し高めに、体に近い位置に投げるといいと思います。

ムービーを見てもわかると思いますが、ヘッドロールをした手が、次のクラブをキャッチするまでの時間がかなり短くなります。ヘッドロールをするクラブが右手から離れてすぐにキャッチしています。

④は慣れてくればそれほど難しくはないと思います。ただし、次の連続ヘッドロールではこの動きが非常に重要になります。1回だけ入れる場合でも、④でのキャッチをする前に左手で投げるクラブがきれいな軌道で投げられるように注意しましょう。

連続ヘッドロール

ヘッドロールを連続で行います。この前章のカスケードから1回ヘッドロールを入れる練習をとにかくきれいにできるようになってから、この練習は始めましょう。

この連続ヘッドロールの難しさは、ヘッドロールの動きではなく、それをキャッチするほうの手(右利きの人であれば左手)の動きにあります。この練習が始められるレベルであればヘッドロールの動きはは問題なくできているはずですので、後はキャッチするほうの手をとにかく意識することです。

このキャッチするほうの手で投げるクラブを、いかに次にヘッドロールのしやすい位置に投げてやるかがポイントになります。私は、はじめのうちは比較的前のほうに投げてしまいました。そこでなるべく体に近い位置、顔に近い位置に投げるように練習しました。とにかく、そのクラブをキャッチしてヘッドロールにもっていくのに時間がかからない位置に投げなくてはいけません。

具体的な練習方法ですが、最初は2回連続をたくさん練習しましょう。再び右手でヘッドロールをする場合を考えますが、、このとき実は、2本目にヘッドロールをするクラブというのは左手で普通に投げたグラブです。左手でヘッドロールをキャッチしながら投げたクラブではないという意味です。なので、比較的この2本目のクラブの位置はコントロールしやすいと思います。

ある程度できるようになったら、次に3回連続の練習です。ここで初めて、ヘッドロールしたクラブをキャッチしながら投げたクラブを、ヘッドロールしなくてはいけない状況になります。この3回連続の練習が連続ヘッドロールのもっともよい練習方法になると思います。これがスムーズにできるようになれば、ここから回数を増やしていくのは比較的簡単です。1回から2回、2回から3回連続となっていく部分がもっとも難しい部分だと思います

ムービーでは前半に1本おきにヘッドロール、後半に連続ヘッドロールをやっています。1本おきのヘッドロールでも、ヘッドロールしたクラブをキャッチしながら投げたクラブを、ヘッドロールする必要がでてくるので、これも連続ヘッドロールの非常によい練習になります。

連続チンロール・ヘッドロール

最後に、私も現在練習中の技ですが、チンロールとヘッドロールをともに連続で行うものです。チンロールからヘッドロール、ヘッドロールからチンロールへの移行が非常に難しいです。