5クラブカスケード
前提条件:
- 5ボールが安定してできること(具体的にはいつでも100キャッチぐらいはできるというレベル)
- 4クラブファウンテン(2回転)ができること。(これはいつでも100キャッチできるぐらいならまったく問題ないですが、そこまでできなくても5クラブカスケードの練習は始められます。逆に5クラブカスケードへ向けて練習することで、4クラブがうまくなります。)
- サイトスワップの基本的な知識。(説明を読んで理解しようと思う人は必須。ムービーだけ見られればいいという人は必要ありません。)
ジャグリングにおいて、難しい技の象徴とも言うべき5クラブカスケード。習得にはかなりの時間を要するわけですが、もしあなたが上に書いた前提条件を満たしているならば、決して遠い存在ではありません。
基本的には5ボールと一緒
5クラブカスケードの練習方法は、ボールがクラブに置き換わっただけで、基本的には5ボールと一緒です。もちろん難易度は格段に上ですが。
これから順を追って解説していきますが、先にその順番を簡単に以下に示します。
- 4クラブ53(3回転)の練習
- 4クラブ552の練習
- 4クラブ55550、53(2回転)の練習
- 5クラブフラッシュの練習
解説はこの順にしていきますが、練習は必ずしもこの順番である必要はありません。自分が今何をやるべきか、練習の指針を以下に示します。
重要なことはどれを重点的にやればいいかということです。それは現在のレベルによって違います。
もし4クラブができるようになったばかりであれば、53(3回転)を練習しつつ、552を重点的にやることをお勧めします。
53(3回転)はすでにできて、552もある程度できる(多少リズムは狂ったりするが続けることができる)のであれば、55550を少し、53(2回転)を重点的に練習し、5クラブフラッシュも確実にキャッチする練習をしていきましょう。
さらに、5クラブフラッシュはできて、10キャッチ程度ならたまにできるという場合は、53(2回転)を重点的にやりましょう。特に利き手でないほうで5を投げるほうの練習は重要です。
ここでは5クラブカスケードが目標なので個々の技のやり方の説明などは簡単に済ませて、その技の5クラブカスケードにおける意味を説明することに重点を置いています。
4クラブ 53(3回転)の練習
やり方は、サイトスワップがわかる人は簡単にわかると思います。一度ボールでやってみてから、クラブでやってみるとわかりやすいと思います。
サイトスワップがわからない方はムービーをご覧ください。ムービーでは53というパターンが3回現れます。
一応簡単に説明しておくと、ファウンテンから左右どちらの手でもいいので(利き手で投げるほうが簡単です)3回転を、その後の反対の手で1回転をそれぞれ反対の手に投げます。ファウンテンのリズムは崩れません。リズムが崩れないようにしましょう。
この技が5クラブカスケードの何の役に立つかというと、実はこの技は5クラブカスケードそのものの練習にはなりません。ただ、4クラブの技に慣れるという意味があります。
4クラブが安定していればそれほど難しい技ではありません。これがまったくできないうちに先に進もうとするのはちょっと無理があります。最終的には連続で行うことができるようになるといいでしょう。
- ムービー:53(3回転)連続(1.4MB) 左右それぞれ4回連続を行っています。
次の段階へ進むときは、できれば利き手で3回転を投げるやり方で2,3回連続が成功してからがいいでしょう。
4クラブ 552の練習
ここからようやく5クラブカスケードの練習らしくなります。4クラブファウンテンから2本のクラブを5クラブカスケードの軌道で投げて、また4クラブファウンテンに戻るというものです。
右利きの人なら、右・左の順で2回転でクロスに投げます。投げる順番としては、「ファウンテン・右・左・左・右・ファウンテンに戻る」となります。赤い字が5クラブカスケードの軌道で投げる部分。後はファウンテンの軌道でなげます。説明するよりもムービーを見るほうが早いですね。ムービーでは3回やっています。
ここで注意してほしいのは、同じ2回転でもファウンテンの2回転と、5クラブカスケードの軌道で投げている2回転の高さがまったく異なる点です。コマ送りで見るとわかりやすいと思いますが、約クラブ1個分ほど高い位置に投げています。
ここで、これが何を意味するのかを考えるのはとても重要です。なぜ高く投げるのかということです。やってみれば理由は簡単にわかりますが、ファウンテンと同じ高さで投げるとリズムが完全に狂います。サイトスワップを見ればわかりますが、552とあるように55を投げた後に2があります。この時間をしっかりとるようにしましょう。
そして、高く投げるということは、回転にも影響を与えてくるということです。高く投げれば、当然手元に落ちてまでの時間は長くなるわけで、その間にちょうど2回転して戻ってくるようにするには、4クラブファウンテンよりもずっと回転を緩めて投げなくてはいけないということになります。そしてこの回転を緩めて投げた軌道が、そのまま5クラブカスケードの軌道になります。
5クラブカスケードを練習し始めて間もないころは、この練習をよくすることをお勧めしますが、ある程度できるようになったら、これよりも次に説明する55550や53(2回転)を重点的に練習するほうが効果的です。
4クラブ 55550の練習
4クラブファウンテンからすべてのクラブを5クラブカスケードの軌道で投げるものです。この前の552で解説した5クラブカスケードの軌道で4本すべて投げて4クラブファウンテンに戻ります。
ここでも注意すべき点は、5クラブカスケードの軌道で投げる4本のクラブの高さが4クラブファウンテンのときより高くなっていることです。そして回転は緩くなっています。
そしてもうひとつ重要な点としてリズムですが、55550の最初の5で投げたクラブは最後の5を投げるときにキャッチすることになります。たとえば、右手から投げ始めた場合は、最後のクラブを左手で投げると同時に、最初の右手で投げたクラブをキャッチ(普通のカスケードのようになるという意味)することになります。
もしこの技が少しできるようになってきたなら、5クラブフラッシュが比較的簡単に投げられると思います。5クラブフラッシュよりも数キャッチ多く(7,8キャッチ)できるように練習し始めていいころでしょう。
4クラブ 53(2回転)の練習
投げ方は基本的に53(3回転)と同じわけですが、5を2回転でなげるためリズムがちょっと変わります。このリズムはムービーを見て、感覚をつかんでください。また、ここで投げる2回転は前の552や55550で説明した2回転と同じもので、4クラブファウンテンより高く、回転は緩く投げます。
ムービーでは53の連続を、左手で2回転を投げるもの、右手で2回転で投げるものの両方をやっています。
この技は、単発で53と投げるよりも連続でやるほうが、おそらく簡単ですし、より5クラブカスケードの練習になります。連続でやる練習をしましょう。
この技は5クラブカスケードの練習で最も効果的な練習方法だと思います。特に利き手でないほうで2回転を投げるバージョンはかなり難しいですが、これができるようになればかなり5クラブカスケードも投げられるようになっているはずです。5クラブカスケードの練習前に、一度この技をしばらくやることお勧めします。
5クラブフラッシュそしてカスケード
さて、いよいよ最終段階なわけですが、ここではあまり説明することはありません。
重要な点は、他のどんな技にも言える一般的なこと三つです。
ひとつは、フラッシュを、そしてある程度できるようになってきたら、少ないキャッチ数を確実にキャッチすることが重要です。もし最高記録が20キャッチならば10~15キャッチを確実にするように練習するといいでしょう。
もうひとつはリズム。これを一定にしましょう。リズムが崩れたらすぐにやめて、また最初から始めましょう。
そして最後は、姿勢です。ボールなどでも言えることですが、物の数が多くなってくると、ひじが上に上がってしまう人がよくいます。これではなかなか安定しません。ひじの位置を3クラブや4クラブをやるときと同じ位置で投げるようにしましょう。
練習をしていると必ずスランプがおとずれます。昨日まであんなに調子がよかったのにとか、そういうことがしょっちゅうあると思います。そういう時は、前に戻って53(2回転)の練習をすることをお勧めします。これをよくやってから5クラブカスケードを練習するようにしましょう。私はこれで改善されることが多くありました。
まとめ
最後にまとめです。ここまで読んでみて、みなさんに結局5クラブカスケードには何が必要かお分かりいただけたでしょうか?
一番最初の練習として紹介した53(3回転)を除く、すべての技に共通して言えることは、回転が緩く、高さの高い2回転を正確に投げなくてはいけないということです。552では2回、55550では4回、53(2回転)では連続で、それぞれこの2回転を正確に投げなければきれいに技を成功させることはできません。つまり、5クラブカスケードに重要なことは、あなたが4クラブファウンテンで投げている2回転よりも、回転が緩く高さの高い2回転を体に覚えさせることです。最初のうちは、回転がつきすぎてしまったり、逆に、緩く投げようとすれば1回転半で戻ってきてしまいます。いかに、この2回転の感覚を両腕に覚えこませるか、5クラブカスケードの練習のすべては、そこに尽きると思います。
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中級
- 5ボールカスケード
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- 3クラブバッククロス
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